霧のロンドン=漱石の作品『永日小品』の中に「霧」と題した小さな回想記が含まれています。ここで描かれているのは、2002年3月にブルー・プラックが付いた漱石ロンドン最後の下宿です。 霧は殆どの人にとって忌むべきもので、漱石は『行人』の中で「・・・そうして彼の前に座っている自分を、気味の悪い霧で、一面鎖して仕舞った」と書いています。
ところが漱石と同じ時代にロンドンに暮らした画家、牧野義雄は霧の美しさを水彩画で英国人に知らせた日本人です。
参照 牧野義雄『霧のロンドン』恒松郁生訳,サイマル出版会,1991年(絶版)